スマートスタイルの内装選びは、床材・建具・壁紙の各項目ごとに一定の選択肢があらかじめ用意されていた。
我が家では契約後、毎週のように打ち合わせがあり、小さな子どもを連れての時間調整には苦労した。キッズスペースを利用したり、祖父母に協力してもらいながら進めていった。
内装は、毎日目に触れる部分であるだけに「心地よい空間にしたい」という思いがあった。
選ぶ楽しさもあった一方、ショールームを複数まわったりと、内装決定には想像以上の労力を要したと感じている。
本記事では、床・建具・壁紙・照明の4つの視点から、我が家の内装決定プロセスを整理する。
入居後、照明の色味によって空間の印象が大きく変わると感じたため、素材選びとセットで考えることをおすすめしたい。
これから内装選びを進める方が、具体的なイメージを描きやすくなることを願い、実体験をもとにまとめた。

内装コーディネートの全体像
スマートスタイルでは、床材・建具・壁紙など各項目に複数の選択肢が用意されており、その中から組み合わせを決めていく方式であった。
特に壁紙は種類が非常に多く、サンプル帳だけでは部屋全体のイメージがつかみにくい点が難しさであった。
また、内装の印象を左右するのは素材だけではなく、光も大きな要素である。
床や壁紙を丁寧に選んでも、照明の色が合わなければ、完成後の印象が想定と異なることもある。そのため、本記事では照明についてもあわせて触れていく。
壁紙「正解が見えず、時間をかけて向き合った選択」
壁紙は内装の中でも種類が最も多く、結果として最も時間を要した部分である。
トイレは明るい雰囲気に、子ども部屋は少し色味を加えたいと考え、それぞれ一面のみクロスを変えるアクセントクロスを採用した(追加費用あり。例:トイレのクロス1面2.30ⅿ×1.45mで約4,000円)。

これらについては妻に決定を一任していたため、比較的スムーズに決まった。
一方で、夫婦二人で最も悩んだのはリビングの壁紙である。家族が長時間過ごす場所であり、アクセントクロスの面積も大きい。サンプル帳では良く見えても、実際の広さに貼られたときにどう見えるのかが想像しづらく、なかなか判断がつかなかった。
最初に訪れたミサワホームのショールームでは、床材・カーテン・壁紙を組み合わせた全体のバランスがしっくりこなかった。そこで、インテリア内装を扱うA社、B社のショールームにも足を運び、実物を見比べながら検討することにした。複数の空間を見ることで、「この床にはこのトーンが合う」「この質感だと少し重く感じる」といった感覚が少しずつ言語化できるようになり、最終的に納得できる組み合わせにたどり着いた。
壁紙選びがきっかけではあるが、いくつかのショールームを回ったことで、結果的に気に入ったカーテンを選べたことも満足感につながっている。わずかな色味や質感、遮光性の違いでも、空間全体の印象は大きく変わると実感した。
落ち着いた雰囲気も、明るく可愛らしい雰囲気もどちらも好みであったため、部屋ごとにテイストを変える選択をした。家全体の統一感という点では控えめかもしれないが、その分、自分たちの「好き」に正直な家づくりができたと感じている。
建具 「便利さ」は“毎日の小さなストレス減”だった
建具は、「デザインのバリエーション」と「生活動線を考えた機能」の両方が用意されていた。
おしゃれな建具は魅力的である一方、デザイン性が高いものほど費用も上がる。そこで我が家では、自分たちの価値観と価格のバランスを意識し、基本はシンプルなデザインを選びつつ、リビングのみデザイン性を重視するなど、メリハリをつけることにした。
生活動線を考えた機能としては、
- 手がふさがっていても押すだけで開けられるドアノブ
- 勢いよく閉めても静かに閉まるソフトクローズタイプ
などがあり、いずれも日々の暮らしを助けてくれる要素だと考え、採用した。
実際に暮らしてみると、手がふさがっている場面は想像以上に多い。洗濯物を抱えているとき、子どもを抱っこしているとき、買い物袋を持っているときなど、「押すだけで開く」ことのありがたさを日常的に感じている。ただし、勢いよく押せばドア自体が強く開く点は変わらないため、その点は注意が必要である。
ソフトクローズタイプのドアは、特に開き戸で効果を実感している。閉める際に勢いがついても、ゆっくり静かに閉まるため、子どもが寝ている時間帯などに大きな音が出ない点がありがたかった。
引き戸については、開き戸と比べるとやや音が気になる場面もあるが、跳ね返ることなくきちんと閉まる点は安心感がある。
これらの機能は、開閉頻度の高い場所ほど恩恵を感じやすいと実感している。一方で、将来的に子ども部屋として使う予定の部屋など、現時点ではほとんど使用していない扉については、今の段階では機能を付けなくてもよかったのではないかと感じる部分もある。
入居後、一時的に開閉がうまくいかなくなったことがあったが、アフター対応で調整してもらい、その方法も教えてもらえた点は安心材料であった。
なお、リビングのドアはサイズの関係でソフトクローズ非対応であった。最も開け閉めの多い場所であるため、対応していればさらに快適だっただろうと感じている。
建具選びでは「おしゃれかどうか」も大切だが、
- そのドアは1日に何度も開閉するか
- どんな状態で使うことが多いか
を具体的に想像すると、自分たちに合った判断がしやすくなると感じた。
床材 「光との関係」も印象を左右する
床材は空間全体の印象を大きく左右する要素であるが、我が家では夫婦の意見が比較的早い段階で一致していたこと、また部屋や階ごとに色分けが可能であったことから、内装の中では比較的スムーズに決定できた項目である。
具体的には、
リビング・寝室:落ち着いた色合い

子ども部屋:明るめのトーン

というように、部屋の用途に合わせて色味を分けた。
2種類の床材を採用したことで、色の違いによる空間の印象の変化をよりはっきりと実感することができた。
実際に住んでみて感じたのは、床の印象は色そのものだけで決まるのではなく、自然光の入り方や照明との組み合わせによって大きく左右されるということである。天候や時間帯によって、同じ床材であっても明るく感じたり、落ち着いて感じたりする場面がある。
この経験から、床材を選ぶ際には、
- 昼間、自然光が入った状態
- 夜、照明をつけた状態
の両方をできるだけ具体的に想像しておくことが、後悔の少ない選択につながると感じた。
照明 「慣れ」と「目の感覚」は無視できなかった
内装の印象は、照明の色味によって大きく左右される。照明の主な種類は以下のとおりである。
- 電球色:あたたかく、落ち着いた雰囲気
- 温白色:自然で、リラックスと視認性のバランスが良い
- 昼白色:明るく、すっきりとした印象
同じ床材であっても、電球色では温かみが強く感じられ、昼白色では明るくクリアに見えるなど、照明の種類によって体感は大きく異なる。
電球色の雰囲気にも惹かれたが、これまでシーリングライトの昼白色に慣れていたこと、またダウンライトの電球色をやや眩しく感じる場面があったことから、我が家では温白色を中心に採用する判断に至った。見た目の印象だけでなく、「長時間過ごしても疲れにくいか」という点を重視した結果である。
また、子ども部屋やリビングの勉強スペース、キッチンといった作業性が求められる場所では、影や暗さを避けるため、ダウンライトではなくシーリングライトを選択した。感じ方には個人差があると思うが、実際に生活してみて、文字が見やすく、作業もしやすいと感じており、活動するための場所の色味として選んだこの判断は正解であったと感じている。
反対に、夜中に目が覚めてお茶を飲むためにリビングに行ったときなどは、あえてキッチンのシーリングライトはつけず、ダイニング側の電球色を使用している。個人的には体がリラックスモードを維持できるこの使い方は気に入っている。
間接照明は標準仕様であったが、完成後のイメージが湧きにくかったため、実際に採用しているご家庭を見学させていただいた。事前に雰囲気を具体的に確認できたことは安心感に繋がった。
明るさが確保されつつ、やわらかい光が部屋を包み込んでくれる間接照明は、リビングの照明スイッチの中でもつい最初に押してしまうほど使用頻度が高い。暮らしの中で自然と選ばれる存在となり、生活の質を高めてくれる要素であると実感している。
ただし、間接照明の色味は標準の電球色から変更できなかった。そのため、もし温白色であれば、日中に照明をつけた際も他の照明と違和感なくなじんだのではないかと感じている。
家づくりを始めるまでは、照明の種類や色味について深く意識したことはなかった。しかし、自分たちがどの光に慣れているのか、どの光を心地よく感じるのかを把握しておくことは、内装選びにおいて非常に重要であると感じた。
また、床材の部分でも少し触れているが、実際の生活では雨や曇りの日の昼間に照明をつけて過ごす時間も意外と多い。その時間帯に、どの色の光が心地よく感じられるかまで想像できていれば、さらに生活に合った照明選びができたように思う。
費用 すべてを選べないからこそ、基準を持つことが重要だった
スマートスタイルでは、標準仕様であってもグレードの高い設備や内装がそろっていると感じた。
その一方で、内装は選ぶ仕様によっても追加費用が発生し、金額が変動する。
一つひとつの追加費用は小さく見えても、積み重なると無視できない金額になる点は意識しておく必要があった。
実際の打ち合わせでは、
「CとDなら、デザイン的にはCが好みだが、追加料金がかかるならDにする」
「Eは追加費用が発生するが、この機能は暮らしの中で役立ちそうなので採用したい」
といったように、選択のたびに立ち止まりながら検討を重ねていった。
その際に私たちが判断軸にしていたのは、
『追加費用をかけてまで選ぶその仕様が、毎日の小さな負担を減らしてくれるか、日々の暮らしを本当に快適にしてくれるか』
という点である。
家づくりにかけられる費用には上限がある以上、すべてを最上位の仕様でそろえることは難しい。
だからこそ、何を優先し、どこでバランスを取るのかを家族で話し合い、自分たちの価値観と予算をすり合わせながら決めていくことが大切なのではないかと感じている。
まとめ 内装は「素材」と「光」をセットで考えて完成する
内装コーディネートを振り返って感じたのは、床材や壁紙、建具といった「素材」だけでなく、照明の色味や光の入り方まで含めて初めて空間は完成する、ということである。
実際に暮らしてみると、同じ床材であっても、時間帯や天候、照明の色によって受ける印象は大きく異なる。素材そのものを丁寧に選んだつもりでも、光が合わなければ「思っていたのと違う」と感じてしまう場面があることを実感した。
だからこそ、床・壁紙・建具・照明をそれぞれ単体で考えるのではなく、「どんな光の中で、この空間で過ごすのか」をセットで想像しながら選ぶことが、後悔しない内装づくりにつながると感じている。
すべてを完璧に選ぶことは難しいが、自分たちの暮らしに合った選択を重ねていくことが、結果的に満足度の高い内装につながると感じている。これから内装を決める方にとって、本記事の体験が何か一つでも判断の助けになれば幸いである。
