私たち家族が住宅ローンについて本格的に悩み始めたのは、
ハウスメーカーと何度か打ち合わせを重ね、
建物や土地、諸費用を含めた
家づくりの全体金額がはっきり見えてきた頃である。
「この金額を、本当に返していけるのか」
「どんな形なら、今の生活を大きく変えずに済むのか」
そう考える中で、
私たちは住宅ローンを
無理なく返し続けられるかどうか
という視点で考えるようになった。
本記事では、
私たちが実際にどのように考え、
住宅ローンを選んでいったのかを、
紹介したい。
1.『大丈夫です!』は本当に大丈夫?

私たちは家づくりの打ち合わせが進み、住宅ローンについて考える際に
ハウスメーカーの営業から
無料のファイナンシャルプランナー(FP)を紹介してもらった。
収入や支出をもとに返済シミュレーションを行い、
その場ではFPから
「この金額なら問題なく返していけますよ」
「同じくらいの収入の方でも、この金額で契約されています」
と言われた。
正直なところ、専門家が計算し、実例もあると
その言葉を聞いて少し安心したのは事実である。
ただ同時に、
その判断をそのまま受け入れていいのか、
という迷いも残った。
将来、家計の収入や支出がどう変わるかは分からない。
だからこそ、
「返せると言われた金額」ではなく、
「無理なく返し続けられると自分たちが思える金額」を
基準にすることにした。
2.将来の金利は分からない。それでも変動金利を選んだ理由

皆さんは今後、住宅ローン金利は上昇し続けると思うだろうか。
それとも、どこかで落ち着き、一定の水準が続くのだろうか。
住宅ローンを選ぶ際、
どうしても将来の金利動向が気になってしまう。
私たちも例外ではなかった。
しかし検討を重ねる中で、
将来の金利動向を予想して選ぶこと自体に、あまり意味はない
と考えるようになった。
なぜなら、未来の金利がどう動くかは、誰にも正確にはわからないからである。
仮に、金利が上がり続けると分かっているのであれば、
固定金利を選んだほうが有利になる。
逆に、これ以上金利が上がらないと分かっているなら、
変動金利を選んだほうが得をする。
だが、現実にはそのどちらも断言できない。
有名なインフルエンサーや経済評論家が
今後の金利予想を語っていることもある。
短期的には当たることもあるかもしれないが、
35年という長い返済期間の中で、
すべてが想定通りに進むとは限らないだろう。
そこで私たちは、
今選ぶことのできる選択肢の中で、最も納得できる選択として、
「今の時点で金利が一番低い」変動金利を選択した。
もちろん、将来金利が上がるリスクがあることも理解している。
だからこそ、
どこまで金利が上昇しても返済を続けられるかを、
シミュレーションをもとに事前に確認しておくことが重要だと考えている。
3.元金均等を考えていたが、当初は元利均等しか使えなかった

私たちの住宅ローン返済は元利均等型からスタートした。
住宅ローンについて学び、我が家に合ったベストな返済方法は
元金均等型だと心に決めていたのだが、
銀行の窓口で契約する際に元利均等型しか選べないことを告げられた。
■元利均等型しか選べなかった理由
理由は、土地選びにあった。
私たちは土地選びの段階で新規分譲地を選択しており、
その土地は換地がまだ済んでいない状態だった。
その結果、住宅ローンを組める金融機関が限られ、
地元の地方銀行でしか対応できない状況だった。
そして、その銀行で取り扱っていた返済方法が、
元利均等型のみだったのである。
※換地とは・・・正式な住所が付き、土地の所有権が確定することである。
我が家は共働きであったため、
返済開始後の負担が大きい元金均等型を選んでも
ある程度耐えられる覚悟があった。
そのため、年々支払額が安くなり、
結果的に総返済額が元利均等型より少なく済む
元金均等型に魅力を感じていただけに、
このときは正直、少しショックだった。
ただし、
時間をかけて選び抜いた土地の条件を、
住宅ローンの都合だけで変えることはできない。
そう判断し、
私たちはまず元利均等型で返済をスタートすることにした。
4.元金均等に切り替えられる条件がそろったタイミング

私たちが元金均等型へ切り替えたのは、
入居から丸3年が経ち、
新規分譲地の換地が完了したタイミングだった。
換地が終わったことで、
住宅ローンの選択肢が広がり、
当初は使えなかった金融機関も
現実的に検討できる状況になった。
このタイミングで私たちは、
住宅ローンそのものを一度見直すことにした。
結果として、
金利条件のよいネット銀行へ借り換えを行い、
あわせて返済方法も、
当初から希望していた元金均等型へ切り替えた。
考え方自体は、家を建てた当初から大きく変わっていない。
ただ、
その考え方を実際に選べる環境が、ようやく整った
というのが正直なところである。
なお、
借り換えについての具体的な体験談や、
金融機関選びのポイントについては、
別の記事で詳しく紹介する予定だ。
5.正解は一つではないと感じた、友人の選択

少し余談になってしまうが、住宅ローンを検討する中で
印象に残っているのが、友人の選択である。
その友人は共働きではなく、いわゆる1馬力の家庭だった。
収入は安定している職業ではあるものの、
「毎月の返済額が将来どう変わるか分からない状況は避けたい」
という考えが強く、固定金利を選んでいた。
金利が多少高くても、
返済額が最後まで変わらないことに安心感を持ち、
長期的に見て家計の見通しを立てやすいことを重視した判断だった。
この話を聞いて、
自分たちとは前提条件も重視するポイントも違うが、
その選び方はとても理にかなっていると感じた。
住宅ローンは、
「どれが一番得か」で決めるものではなく、
それぞれの家庭の働き方や考え方に合った形を選ぶものなのだと、
あらためて実感した出来事である。
まとめ

ここまで述べてきたのが、
私たちが住宅ローンを前にして何を不安に感じ、
どのように考え、選択してきたかの記録です。
最後に、この記事を通して伝えたかったポイントを、あらためてまとめます。
- 住宅ローンは、「借りられるか」ではなく
無理なく返し続けられるかを基準に考えることが大切である。 - 将来の金利動向を正確に予想することは誰にもできない。
だからこそ、その時点で自分たちが納得できる選択をする
という考え方も一つの答えになる。 - 我が家では、当初は条件の制約から元利均等型を選び、
環境が整ったタイミングで元金均等型へ見直した。
住宅ローンは一度決めたら終わりではない。 - 友人の固定金利の選択からも分かるように、
家庭の状況や価値観が違えば、選び方も変わって当然である。
大切なのは、「どれが一番得か」ではなく、
自分たちの生活に合った形を、自分たちで選ぶことである。
もしこれから住宅ローンを検討するなら、
いきなり「どの金利タイプが得か」を比べるのではなく、
・金利が〇%上がったら、家計はどうなるか
・返済方法を変えたら、今後の支払いはどう変わるか
そうした点を一度、数字で確認してみることが、
私たちにとっては大きな判断材料になりました。


