「蔵のある家って、結局便利なの?」
ミサワホームの「蔵収納」は便利だと言われる一方で、実際は何を入れるか決めないと使いこなせない、という声も多い。そして多くの人が悩むのは、「蔵を付けるべきか、増やすべきか」という判断だ。我が家も例外ではなく、引っ越した当初は「とりあえず物を入れる場所」として使ってしまい、収納がうまく機能していなかった時期がある。
ミサワホームのスマートスタイルHには「蔵」という独自の大収納スペースがある。標準で1箇所つき、増やすオプションもある。我が家は増やさず、標準の1箇所をリビングに置いた。かわりに、階段下収納をオプションで追加し、選んだ間取りプランに含まれていたロフトも使っている。
この記事では、蔵・階段下収納・ロフトという3つの収納を5年間実際に使ってみて、それぞれに何を入れて、どう役割分担しているかを正直に書く。「蔵さえあれば収納は安泰」ではなく、「何をどこに収納するか」を決めない限り、蔵は機能しない。その前提に立つと、蔵を増やすべきかどうかの判断も変わってくるはずだ。
そもそもなぜスマートスタイルを選んだのか、蔵はその理由の一つでもあった。選定の経緯は別記事に書いているので、あわせてどうぞ。
間取り全体は別記事で公開している。あわせてどうぞ。
👉 【間取り公開】32坪4LDKの我が家の間取りを公開|5年暮らして感じる満足ポイントと検討ポイント
蔵を1つのままにした理由

蔵は増やすこともできた。しかし、蔵を増やせばその分どこかの面積が削られる。延床面積は決まっているので、蔵を2つにすれば、子供部屋の畳数が減るか、部屋と部屋をつなぐ回遊動線が窮屈になるか、どちらかを我慢することになる。
我が家は打ち合わせの段階で、収納の広さより回遊動線の使いやすさと子供部屋の畳数(8.28㎡・約5畳)を優先した。蔵を増やしていたら、この畳数を削るか、回遊動線を狭くするかの選択を迫られていたはずだ。結果、蔵は標準の1箇所のまま。5年住んでみて、この判断に不満はない。「収納は蔵だけで完結させる」のではなく、階段下収納やロフトと組み合わせれば十分足りる、というのが実感だ。
回遊動線をどう考えて間取りを決めたかは、キッチン・水回りの間取り記事で詳しく書いている。
👉 共働き子育て中の家づくり|家事動線を考えて決めたキッチンと水回りの間取り
リビングの蔵:おもちゃ部屋まるごと収納の実態

我が家の蔵の天井高は1.4m。かがまないと歩けない高さだが、しゃがめば普通に動ける。出し入れの頻度を考えると、選べるなら1.4mを選んだほうがいい、というのが5年住んでの結論だ。
肝心の中身だが、正直に言うと、「収納」というより「子供部屋の一部」になっている。子供2人分のおもちゃ、絵本、キャラクターグッズ、パズルマットまで、ほぼ1部屋分がそのまま入っている状態だ。棚にはブロックや絵本を並べ、床にはぬいぐるみや遊具を置いて、実際に子供たちが出入りして遊ぶ空間として使っている。
リビングに直結しているので、子供の様子を見ながら家事ができるのもよかった点だ。「収納スペース」というより「もう一つの子供部屋」——これが我が家の蔵の実態だ。
階段下収納の実力

階段下収納はオプションで追加した。蔵と役割がかぶらないよう、「たまにしか使わないが、物置には置けないもの」を入れる場所と決めている。
具体的には、テニスラケットや虫除けスプレー缶など、屋外の物置だと熱で傷んだり劣化したりするものだ。使う頻度は低くても、家の中の適温な場所に置いておきたいものを、ここに置くようにしている。
蔵ほどの容量はないが、「熱に弱いものを置く場所」という明確な役割があるおかげで、迷わず物を置ける場所になっている。一方で、この階段下収納はシューズクローク内にあり、扉ではなくロールスクリーンで仕切られている構造のため、湿気やカビには注意が必要だ。我が家も定期的にロールスクリーンを開けて空気を入れ替えるようにしている。これは住んでみて分かった、正直な後悔ポイントの一つだ。オプションで追加した費用感については、別記事の実費公開にまとめている。
👉 スマートスタイルHのオプション費用を全公開|我が家は引き算で44万円安くした
ロフトの実力

スマートスタイルHは、あらかじめ用意された20の間取りプランの中から選ぶ仕組みになっている。ロフトは我が家が選んだプランに含まれていたが、プランによってはロフトが付かないものもある。追加のオプションではなく、間取りプランの選択次第で決まる部分だ。
入れているのは、こたつ布団や扇風機、クリスマスツリーといった季節もの、それに保育園時代の作品などの子供の思い出の品だ。どちらも「今すぐ使わないが、捨てたくない・手放したくない」もの。出番は年に数回程度だが、はしごを使う手間はあるので、頻繁に出し入れするものには向かない。
逆に言えば、「出し入れの手間はかかっても、しまう場所が家の中にあってほしいもの」の置き場所として、ロフトはちょうどいい距離感だった。
一方で、ロフトにはほこりがたまりやすいという正直な後悔ポイントもある。我が家のロフトは寝室の上にあるため、ほこりが気になりやすい場所でもある。頻繁に掃除する場所ではないからこそ、定期的に様子を見て掃除機をかけるようにしている。設置を検討する際は、こうした手間も理解しておいたほうがいい。
5年で変わった使い方

引っ越した当初は、正直どこに何を収納するか決まっていなかった。開封していない段ボールや、当面使わないもの、余った壁紙まで、とりあえずロフトに押し込んでいた時期がある。
そこから5年住むうちに、自然と役割が決まっていった。蔵は子供のおもちゃ部屋、階段下収納は熱に弱いものの避難場所、ロフトは季節ものと思い出の品——「とりあえず押し込む場所」から「用途別に整理された仕組み」に育った、というのが正直な変化だ。
そしてこの使い方も、あと数年で変わるだろうと予想している。子供たちが中学生になる頃には、蔵いっぱいのおもちゃ部屋は卒業しているはずだ。そのときは蔵の使い道を、また考え直すことになる。収納の使い方は、家族の成長とともに変わっていくものだと実感している。
蔵・階段下収納・ロフト、それぞれ何に向いているか

5年使ってみてわかった、3つの収納の向き不向きをまとめる。
- 蔵:容量が大きく生活動線に近いので、頻繁に出し入れするもの、子供が自分で使うものに向いている
- 階段下収納:容量は小さいが、熱や湿気を避けたいもの、たまにしか使わないが物置には置けないものに向いている
- ロフト:出し入れの手間はかかるが、季節ものや思い出の品など、年に数回しか触らないものに向いている
蔵を2つに増やすこともできたが、我が家はそうしなかった。理由は繰り返しになるが、収納は多ければ多いほどいいわけではなく、何をどこに収納するかを決めれば、標準の蔵1つでも十分足りるからだ。これから間取りを検討する人は、「蔵をいくつ付けるか」より先に、「何を、どのくらいの頻度で出し入れするか」を家族で話し合っておくといい。
まとめ:収納は「量」より「役割分担」
我が家の収納をまとめると、こうなる。
- 蔵(標準1箇所・天井高1.4m):子供2人分のおもちゃ部屋として活用
- 階段下収納(オプション):熱に弱く物置に置けないものの避難場所
- ロフト(間取り標準):季節ものと子供の思い出の品
- 5年で「とりあえず押し込む場所」から「用途別の仕組み」に変化。今後さらに使い方は変わる見込み
蔵のある家を検討しているなら、「蔵は便利か」で悩むより先に、「何を、どのくらいの頻度で使うか」を家族で洗い出しておくと、蔵を増やすべきかどうかも自然に判断できる。それが、5年住んでみて一番伝えたいことだ。
スマートスタイルHの住み心地・満足点・後悔点の全体像は、まとめ記事にまとめている。あわせてどうぞ。
